分析ツールの使い方を間違えるとき
以前のメルマガで、リハビリ事業は「稼働率が大切だ」と言いました。確かに、いろんな加算を算定して単価を上げることも重要ですが、まずは、稼働率です。
マーケティングの世界に「3C分析」というものがあります。
3Cとは、
・Company(自社)
・Castamere(顧客)
・Competitor(競合)
のこと。
リハビリ事業でも、自社にはどんな人や物の資源があるか、どんな顧客がいるかを分析します。これは自分たちでできます。
でも、競合のことはあまり分かりません。実際に、競合の医療機関や介護施設を利用するか、そこで働いている人の話を聞くぐらいしか方法がないからです。でも、これって現実的ではない。
そうなると、ほとんどの医療機関や介護施設は、「何となくのイメージ」を作りながら、その競合との「差別化」を図ろうとします。
実は、この差別化で失敗しているケースが「ものすごく多く」あります。
差別化のケーススタディ
例えば、A通所リハビリが、近隣にあるB通所リハビリと競合していたとしましょう。
すると、A通所リハビリは、B通所リハビリに「ない」サービス内容を、「ない」リハビリ機器の導入を
しようとするのです。
これで「差別化」した気分になります。でも、実際はそれでは稼働率は上がりませんし、上がったとしても一瞬です。
なぜなら、「他にないもの」は、顧客側に浸透したり信頼されたりするまでにはある程度時間がかかるからです。
提供する側は「目新しさや斬新さ」で「ウキウキ」しますが、患者や利用者側は、「本当に大丈夫か?」と「不安」になります。よって、「差別化」は違いを作っても効果がないのです。
差別化とは
では、効果的な差別化は一体、どうすればよいか?
それは、競合ではなく、自社と顧客に徹底的に近づいていくことです。
どんな医療機関や介護施設にも強みはあります。また、同時に患者や利用者が一人もいないところもありません。患者や利用者からみれば、他にも選択肢があるにも関わらず、わざわざ自分のところを選択してくれているわけです。
「自社と顧客の間」には必ず何かがあります。これが「強み」です。
例えば、ぼくの経営するデイサービスでは、「Inbody」というマシーンを導入しています。
なぜ導入したのかというと、競合のデイサービスにはないから…ではありません。スタッフと話をしながら
「どうせ毎月体重測定するなら、もっといろいろ分かる体組成計がいいよね」
「うちは管理栄養士がいないけど、Inbodyだと体内の水分量とか、タンパク量が分かるから、せめてモニタリングはできるよね」
という理由です。
おかげさまで、導入後、利用者はとても喜んでくれていますし、ケアマネジャーも「これは、良い!」とのことで、紹介件数が増加し、稼働率も上がっています。
これが「差別化」です。
結局、リハビリ事業では、競合が何をやっているかなんて、知る必要もないし、知ったところで、それと違うことをしても差別化にはならない。
差別化とは、自社と顧客に徹底的に近づいていくことなんです。